らをた広島

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ピンクフロイド/狂気





言わずと知れたプログレッシブロックの雄、ピンクフロイドの最高傑作「狂気」。
人間の心臓の音から静かに始まるこのアルバム。
ジャケットはプリズムによる光の屈折を表してる。
それにこのアルバムの原題はダークサイド・オブ・ザ・ムーン=月の向こう側だ。
キングクリムゾンが先鞭をつけた獣道をEL&Pが切り開き整地して舗装したのがピンクフロイドと言えなくもない。
どちらにしてもプログレッシブロックと言うジャンルを確立させ最もビジネス的に成功したビッグネームだ。
現在ではプログレッシブロックとはピンクフロイドと同義語と言い切っても良いだろう。
そのサウンドは笑い声、会話、爆発音、時計の針やアラーム、レジスター、ヘリコプターや自転車屋のベルどの効果音を多用しているのが特徴的ではあるが全体としてみれば奇をてらったものではなくゆったりとしたミディアムテンポのマイナーコードを効果的に使ったどちらかと云えば日本人好み曲が多い。
シングルヒットなんぞ全く考えずアルバムを通した音作りはまるでクラシックの荘厳な交響曲のようだ。
こういうアルバム全体をトータルにコーディネートする手法はこのピンクフロイドの得意とするところで45分程度の非常に高品質な映画でも見せられているような錯覚に捕らわれる。
なかでもデヴィッドギルモアの伸びやかな音色のギターフレーズは特に有効に使われており後期のピンクフロイドの音楽的主導権をロジャーウォーターズに代わり彼が握っていくのも当然の成り行きか。
そして最後にまた心拍音とともにこのアルバム狂気は終焉を迎える。
事実多くのダブルプラチナムを持つピンクフロイドだがこの「狂気」が最大のセールスを記録している。
Wikipediaでは…
ビルボードチャートの200位以内に15年間(741週間)に渡ってランクインし続け、さらにカタログチャートでは30年以上(1,600週以上)に渡ってランクインするというロングセラーのギネス記録を打ち立てた歴史的なアルバムである。
アメリカではRIAAが1973年度最大の売上があったアルバムに認定しており、通算1,500万枚の出荷が認定されている。全世界での売上枚数は4,500万枚とされている
とある。
実際に聴いてみるて好きか嫌いかは別にして凄まじい完成度で他の追随を許さないデキてあることはたちどころに理解出来てしまうと言う名盤の中の名盤である。