杭州飯店(新潟県燕市燕)中華そば
ナビに案内されてやってきたのは燕市の杭州飯店。
しかし何が驚いたっていくら田舎だからってドカーンと遠くからでも認識できるようなデカい白亜の自社ビルもだけど、ザッと見ただけでも50台は余裕で駐められそうな広大な駐車場!!
もうほとんど道の駅状態と言って良く、これは個人のラーメン屋としてここまでの規模は前例がない。
これだけでこの杭州飯店がどんな店が理解できそうだ。
その駐車場が8割程度埋まっていても店内に入ると待ち客はほとんどいない。
相席ではあるが自分もすぐに案内された。
独特の雰囲気の店内もどえらい広さで100人は余裕で収容できるだろう。
しかし大将らしき方が客案内をやっているが奥の厨房とホールのおばちゃんが何人いるのかわからんくらいいる。
常に客が押し寄せてくるのでフル回転を続けているのだろう。
中華そばを注文して暫く待ってからきたよ杭州飯店の中華そば800円。
噂には聞いていたが物凄い個性的なルックスだ。
みるからにブッとい麺にゴツいチャーシュー、やや黒いメンマと玉ねぎ角切りに一面の背脂。
ここまで来るとオリジナリティの塊のようだ。
自家製麺らしき極太麺はやや平打ちのような断面になっており捻れが効いていてこんなん食べたことないわ。
真っ黒いメンマは見た目ほど塩辛くなくどちらかと言えば柔らかく食べやすい。
チャーシューはややモサモサした歯触りで淡白ではあるがとても柔らかい。
スープは背脂がこれだけ浮かんでいてもコッテリ感はさほどなくオーソドックス鶏ベースのしょうゆラーメンのように想像する。
しかしこれらのパーツが一体になるとそれぞれが個性派なのにピリッとくる玉ねぎ角切りのアクセントになってなんとも言えないまとまりを見せるのが面白い。
最初は見た目に圧倒されていたのだが気がつくとあっという間に食べきってしまう。
やや塩分が多いように感じるがこれくらいのジャンクさがかえってこのラーメンにハマる要因になる可能性があると思った。
なるほどこれがあの燕三条ラーメンというやつなんか。
「 背油ラーメンの元々の発祥は、燕市の「福来亭」が、かつて、周辺の洋食器や金物の工場への出前の際に要求された、
1 力仕事が多く、高温での作業環境が多い工場労働者向けに塩辛いスープで(やや醤油味が濃い)、
2 届けられた商品をすぐに食べることが出来ない不規則な労働時間であるため、時間が経っても伸びにくく(極太麺)、
3 冷めにくく、また単にしょっぱいだけではないまろやかなスープ(背脂で覆う)の、
ラーメンを作ったということが始まりとされている。やがてこのスタイルが冬場の積雪も多い同地区で広く受け入れられることとなり、定着していった。」
ここまでの個性派があるなんて新潟の奥深さに感動しきり。
全国のラヲタから注目されるわけだ。