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憧れを超えた侍たち 世界一への記録

現役時代はヤクルトスワローズに所属し、引退後は北海道日本ハムファイターズの監督などを務めた栗山英樹氏が、2021年12月、「侍ジャパン」こと野球日本代表の監督に就任する。

そして、2023年3月に開催される WORLD BASEBALL CLASSIC に向けてチームが始動。

昨シーズンに最年少で三冠王になった村上宗隆、メジャーリーグで活躍している大谷翔平、日系アメリカ人のラーズ・ヌートバーらがチームに合流する。

野球の日本代表チーム「侍ジャパン」の選手やスタッフたちに密着したスポーツドキュメンタリー。

彼らが2023年3月に行われた WORLD BASEBALL CLASSIC で優勝するまでの軌跡をたどる。

代表選手30名の選考会議、本大会ベンチやロッカーでの様子などをチーム専属カメラが捉える。

監督などを務めるのは三木慎太郎。

主題歌をあいみょん、ナレーションを声優・ナレーターの窪田等が担当する。

映画館でやっているのを知っていたが日程が合わなくて終わってしまってガッカリしていたら有難い事にアマゾンプライムビデオで独占配信が始まったのでコレで観た。

基本的にJスポーツの作製となっているがアマゾンプライムWBC中継をやっていたので相当絡んでいるのだろう。

言うまでもなく2023年にWBCで宿敵アメリカチームを倒して優勝し日本中を感動の渦に巻き込んだサムライジャパンのドキュメンタリー。

今や名将の誉れ高い栗山監督が村上宗隆を打撃陣の中心に据え、外野は当初から完全無名だったヌートバーを抜擢するつもりだった様子が描かれる。

バリバリのメジャーリーガーで唯一サムライジャパン宮崎キャンプに最初から乗り込んできたダルビッシュ有のほぼ投打に渡る兼任コーチぶりもしっかり描かれていて、その献身ぶりに改めて驚いた。

幾ら日系人とは言え言葉も風習も全然違う日本にやってきてベースボールではなく「野球」に凄まじいいスピードで順応していくヌートバーの頭の良さに舌を巻いた。

だがなんと言っても今大会のハイライトはあの大谷翔平である事は疑いようがなくチームとしても彼が合流してからはギュッとまとまったように見える。

レギュラー遊撃手西武・源田壮亮の右手小指の骨折があまりにも生々しくてこんな状態でよくやっていたもんだと今更ながら恐れ入る。

鈴木誠也が早々に不参加、唯一選出された栗林良吏が途中離脱と広島カープファンとしては残念な大会となってしまったのだが、今のチーム状態を冷静に考えれば仕方がない。

この大会、好調だったチームにあって一人逆シリーズ男になってしまった村上宗隆の苦悩もよく描かれていて、あの若さでサムライジャパン4番の重圧はちょっと可愛そうにも思えた。

コレまで地上波でやっていたようなサムライジャパンのドキュメンタリーとかなり内容は違っていて特に試合中のベンチ裏の緊迫したリアルで濃密な選手のやり取りはこれは必見だと思った。

準決勝、決勝とまるで筋書きがあったんじゃないかと思えるようなマンガ的展開は何度見ても良いのだがやはり今回のチームの中心に居たのは間違いなく大谷翔平という稀代のバケモノだった事を再確認させられた憧れを超えた侍たち 世界一への記録だった。