地上600メートルのテレビ塔を舞台にしたスリラー。
使われていないテレビ塔の頂上まで登ったもののはしごの崩落で取り残された女性たちが、決死のサバイバルを繰り広げる。
監督は『ファイナル・スコア』などのスコット・マン。『シャザム!』などのグレイス・フルトン、『スターフィッシュ』などのヴァージニア・ガードナーのほか、ジェフリー・ディーン・モーガン、メイソン・グッディングらが出演する。
ベッキー(グレイス・フルトン)は、夫のダンをフリークライミング中の落下事故で亡くし、その悲しみを引きずったまま1年が経とうとしていた。
そんな中、親友のハンター(ヴァージニア・ガードナー)から、現在は使われていない地上600メートルのテレビ塔でのクライミングを持ちかけられる。
ベッキーはハンターと共に老朽化した梯子を登ってテレビ塔の頂上に到達し、そこからダンの遺灰をまく。
新たな一歩を踏み出そうと決意するが、はしごが崩落して頂上に取り残される。
高所恐怖症殺しの映画と言う事なので敢えてチャレンジしてみた。
冒頭から目も眩むような映像の連続で高い所が苦手な自分としてはヘタなホラー映画よりも恐怖心を煽られる。
ストーリーはなかなかクレージーで単純だけどありそうでなかった映画だと思う。
若い女の子二人で地上600メートルの鉄塔に登って遺骨を撒くとかあまりの恐ろしさにクラクラしながら観ているがよくこんな事考えるなと呆れてしまう。
どうやって撮影したのかわからないが高い場所からの映像に、蟻の戸渡あたりがキュッと締め付けられるような感覚が何度もあって確かに高所恐怖症殺しと言うのは間違いない。
あまりの怖さに気がつけば手汗を驚くほどかいていてこれ迄どんな怖いホラー映画でもここ迄の事はなかった。
アホみたいな話し!とは言いながら途方もなく高い鉄塔に取り残された二人、と言うだけで1時間42分の尺を持たせるなんてどうやるんだ?と思ったがなかなかどうしてよく練られてる。
実際、ほぼほぼこの二人の若い女の子しか出てこないので鉄塔の上という設定とは言え、狭い場所にずっと居るのでまるで舞台劇を見ているようだ。
何度も何度も蟻の戸渡りがキュッとなる感覚が押し寄せてきてこりゃ夢に出てきそうだ。
しかしこのまま鉄塔から降りる手段を見つけないと作品が終わらないのでどうするのか興味が湧いてきた。
あまりにも怖いので途中で何度もリタイアしようかと思ったがそれほど長くない上映時間だと自分に言い聞かせてどうにか踏みとどまった(泣)
とにかく後半は手汗がハンパなくドバドバでて自分でもこんなになるなんて驚きだった。
最後はどうするのかと残り時間を気にしながら逃げ出したいのをどうにかガマンして見ていたがラストはあまりにも呆気なく拍子抜けしてしまった。
ただこれ迄にないくらいの衝撃を受けたので確かにコレは高所恐怖症殺しの作品ナンバーワンだと断言できるFALL/フォールだった。
あー怖。