中国料理随園(山口市小郡)搾菜肉糸湯麺
昔は小郡駅だったが今は新山口駅の真ん前にある中華料理随園。
と言っても表通りに面しているのではなく新山口駅前の山口グランドホテルに入っている店舗。
まずは山口グランドホテルからしずしずとロビーにはいり階段で地下に降りていく。
この時自分らはバイク乗り特有のキッタナイカッコで新年早々そりゃあもう浮きまくりよ。
するといかにも高級ホテルの地下のテナント風の「それらしい」雰囲気を纏った店舗がみえてくる。
明らかに場違いな我々が家族や恋人たちが優しい時間を過ごすようなこんなところにどやどやと入って良いものかちょっと迷ったが表にメニューが置いてあったので目標を確認。
意を決してお店のドアを開けたのだった。
完璧に予想通りの店内。
カウンターはなくテーブルと半個室があってちんどん屋みたいな我々でも入店拒否されることなく4人がけのテーブルに通された。
ちょっと安心して知り合いから教えてもらった「搾菜肉糸湯麺」を注文。
するとほどなくしてやってきたよ!中華料理随園の搾菜肉糸湯麺800円。
メニューによるとザーサイと豚肉の炒め入り中華そばとなっているがしかしこの目にも鮮やかなレッドは予想していなかったので少々驚いた。
麺は中華料理屋特有のコシ砕け感のある柔らかいもの。
麺そのものの主張も限りなく小さくここらへんがラーメン専門店とはハッキリ異なる。
ザーサイとは・・・
「ザーサイ、中国語表記:榨菜とはアブラナ科アブラナ属の越年草。また、それから作られる中国の代表的な漬物のこと。」 Wiki参照
とあり要は漬物と豚肉、野菜を炒めたものが乗っている酸辣湯麺(酢の酸味と唐辛子や胡椒の辛味と香味を利かせた酸味豊かな辛みのあるスープで年間を通して食べられる料理)と考えれば良さそうだ。
それにしてもこの複雑さはどうだ!こんなに多重的、重層的に紡がれているのはこれまでにちょっと経験がない。
ちょっと野菜をどけてスープをみてみたが樹の実やら小さな香辛料やらいろいろあってさっぱりわからない。
だけどこの全体をひとつに繋ぎあわせているのは間違いなく酢なのだがこの酢が角が取れていて丸い感じというか非常にまろやかだ。
ただそれほどそれぞれの多くのパーツが複雑怪奇に絡み合ってはいてもオリジナリティに溢れかえっておりひとつの方向性を向いた怒涛のスープに対してこのクタクタ麺が完璧に負けており、麺が伸びてくる後半特にその欠点が顕著になってくるのは残念の極みだ。
おそらくはザーサイのデキが良いからこんな凄いスープになるのだろうが辛さ、甘さ、酸っぱさのバランスの取り方がこの搾菜肉糸湯麺を成立させているのだろう。
それだけに間違いなく麺のデキがとにかく惜しまれる一杯だった。