トヨタ86 GR
新型のトヨタGR 86ではない。
通常のトヨタ86のアンダーボディーに補強ブレースを追加してボディー剛性を高め専用チューニングのザックス製ショックアブソーバーがおごられ車高も10mm下げられ、さらに86 GRMNと同じトルセンLSDと、前6ピストン、後ろ4ピストンの高性能ブレーキを装備している。
2017年に発売されたトヨタ86のGRバージョンがコレだ。
タイヤ:(前)215/45ZR17 91Y/(後)235/45ZR17 97Y(ミシュラン・パイロットスポーツ4)
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4290×1790×1320mm
ホイールベース:2570mm
車重:1240kg
駆動方式:FR
エンジン:2リッター水平対向4 DOHC 16バルブ
トランスミッション:6段MT
エンジンはノーマルのトヨタ86と同じで
最高出力:207ps(152kW)/7000rpm
最大トルク:212Nm(21.6kgm)/6400-6800rpm
価格:496万8000円/テスト車=529万4484円
オプション装備:GRラゲッジマット(1万7280円)/GRバルブキャップ(3888円)/T-Connectナビ「NSZT-W66T」DCMパッケージ(20万3040円)/バックモニター(1万7280円)/iPod対応USB/HDMI入力端子(9720円)/ETC 2.0ユニット<ナビ連動・光ビーコン機能付き>(3万2616円)/
最大のウリはこのレカロのバケットシートだろう。
確かにホールド感は素晴らしいが低い車高のせいもあり乗り降りはタイヘンだ。
それに乗り心地は固く非常にスパルタンな印象だ。
リアシートはGRヤリスと比較しても実用性はあまりなくオマケと考えたほうが良さそう。
ハンドル周りはかなりスポーティで低い着座位置とともに実際スポーツカーを運転している気分にさせてくれる。
GRヤリスにはないデジタルギアポジションインジケーターはちょっと反応が遅いが何気に便利で羨ましい。
ただ500万以上もするクルマとして考えると内装はチープでオマケにセンターに出っ張ったエアコンの吹き出し口は明らかに視界を遮り、もう少し低くならんものかと思ってしまう。
今の時代にすればちょっと小さいモニターやその下の空調のスイッチはスポーツカーらしくまとめられていてこれは好ましい。
サイドミラーは見た目より広い範囲を見せてくれるので意外に周囲はよく把握できる。
ドアの内側にあるウインドウスイッチも安っぽいカーボン調でまあこんなものだろう(笑)
サンバイザーにはライト付きミラーまで備わる。
そのドアの内張り自体もスエードもどきが貼られていて雰囲気はあるのだが逆に安っぽく感じられる。
この手のクルマにしてはトランクはかなり広くこれは驚いてしまった。
奥行きもじゅうぶんにあってこのクルマがかなりの実用性を持っていることがよくわかる。
これでしばらく走ってみたのだが水平対向エンジンらしさは希薄で7500rpmくらいまで一気に回って面白いエンジンだ。
だけど5000rpmから7000rpmがパワーバンドのようでここを保って走るウデがあればこのクルマを相当早く走らせる事ができるがそんな高等テクニックは自分にはない。
おそらく新型のトヨタGR 86はここらへんのエンジン特性を見直してもっと下からトルクが発生する乗りやすさを追求しているんじゃなかろうか。
ここまでスパルタンなクルマはちょっとしんどいがこういうのが好きなヒトにはたまらんクルマだということだけはよーくわかったトヨタ86 GRだった。