盲目の老人宅に強盗に入った若者たちが、反撃に遭う恐怖を描くスリラー。
リメイク版『死霊のはらわた』などのフェデ・アルバレス監督がメガホンを取り、オリジナル版のサム・ライミ監督と、ライミ監督とタッグを組んできたロブ・タパートがプロデュースを手掛けた。
目は見えなくとも研ぎ澄まされた聴覚を持つ老人に『アバター』などのスティーヴン・ラングがふんし、リメイク版『死霊のはらわた』などのジェーン・レヴィ、『プリズナーズ』などのディラン・ミネットらが共演する。
街を出るための資金が必要なロッキーは、恋人マニー、友人アレックスと共に、大金を持っているといううわさの目の見えない老人の家に忍び込む。
だが、老人(スティーヴン・ラング)は、驚異的な聴覚を武器に彼らを追い詰める。明かりを消され屋敷に閉じ込められた若者たちは、息を殺して脱出を図るが……。
ラジオでアンガールズ田中がこの映画をあまりに絶賛していたので観た。
上映時間がクレジットを含めても1時間半と非常に短い2016年のスリラー映画。
ドント・ブリーズと言えば息をするなと和訳されるがどういう意味なのか興味津々だ。
ストーリーはスリラーながら比較的単純でわかりやすくて助かる。
要は泥棒が家主から復讐される話だが撮影が上手いのか編集が良いのかわからないが映像から受ける緊張感は凄まじい。
オカルトではなくスリラーなので血が飛び散るようなスプラッターでグロいシーンはないのだが盲目の家主の迫力が凄くてとにかく圧倒される。
まるで見えているように家の中を高速で移動して死体を始末したり施錠しまくる家主とのサイレントな攻防がこの映画のキモなのだろう。
ムダなシーンがほとんどなく次々と襲いかかる恐怖の連続に1時間28分なんてあっと言う間だ。
展開も早くこんな世界観の物語は初めて観たので先が全く読めない。
とにかく最後までどうなるかさっぱりわからんのでスリル満点なラストはなかなか考えさせられたがとにかく見終わってドッと疲れが出た。
サスペンススリラーとしてこれだけの緊迫感が張り詰めた作品もちょっと珍しい。
アンガールズ田中の推薦は間違いなかったと確信できたドント・ブリーズだった。