獣医学部の学生・花井颯太(林遣都)は幼いころから動物愛護活動に奔走し、一人暮らしのアパートは保護した動物でいっぱいだった。
ある日心を閉ざした1匹の実験犬を救った彼は、より多くの命を救うため動物愛護サークル「犬部」を立ち上げる。
颯太と同様に“犬バカ”である同級生・柴崎涼介(中川大志)らも仲間に加わり、彼らは保護活動に取り組んでいく。
16年後、変わらぬ信念で動物保護に関わってきた颯太が逮捕されてしまう。
実在した大学のサークル活動をつづった片野ゆかのノンフィクション小説を映画化。
“犬バカ”の獣医学部生が仲間と共に動物保護に奔走する大学時代と、獣医師として新たな問題に立ち向かう現代という二つの時代構成で、動物の命と向き合う人々の奮闘を描く。
動物愛護サークル「犬部」を設立する主人公を『私をくいとめて』などの林遣都、彼の親友を『虹色デイズ』などの中川大志が演じる。
『花戦さ』などの篠原哲雄が監督を務め、『犬に名前をつける日』などの山田あかねが脚本を手掛けた。
林遣都主演の動物もの。
映画のジャンルで動物ものは果てしなく泣けるのであまり観ないようにしているのだが林遣都主演と言うことで興味が湧いた。
ノンフィクション小説がベースと言う事は実話があるのだろうが動物保護のお花畑綺麗事みたいな作品かと思ったが過去と現在の2部構成になっている。
阿漕な悪徳ペットショップ業者も出てきて昨今のこの業界の闇みたいなのをよく描いている。
役者では安藤玉恵がサスガの存在感があって作品に良いアクセントを与えてる。
うちにも柴犬が2匹いるが確かに毎日の世話は大変だし雨の日や雪の日の散歩はキツイのは確かだ。
学生時代犬部で動物引取っていた学生たちの16年後の現在を描いているのだが役者が同じなので、映像が切り替わってそらがどっちの時代を描いているのかわからなくなってしまった。
途中で田中麗奈が出てくるのだが久しぶりに観たような気がしたがもう40代になったようだけどまだまだキレイで若い頃とはまた違った魅力があるように思う。
この作品には気持ち良いほと恋愛要素はほとんど無く惚れ腫れ嫌いの自分のような者には安心して観ていられる。
ストーリーはそれほど複雑ではないが実話ベースだからかかなりのリアリティがあって説得力がある。
ドイツには犬の税金があって犬を飼う毎にそれなりの金を払わなきゃならんようだが、日本にもそう言う方向性もあると思う。
登場人物がみんな良い人に収まって行くのはちょっとアレだとは思うが全体に爽やかで心が洗われるような気がする清涼剤のような犬部!だった。
あまり期待して居なかったが最後まで飽きずに観れるなかなかの佳作だった。