斬新なアクションや映像表現でポップカルチャーに影響を与えた『マトリックス』シリーズのその先を描くSFアクション。
再び、仮想世界=マトリックスから覚醒した主人公ネオが、マトリックスにとらわれているトリニティーを救うため、新たな戦いに身を投じる。
主演と監督はシリーズ過去作と同様にキアヌ・リーヴスとラナ・ウォシャウスキーが担当。
キャリー=アン・モスやジェイダ・ピンケット=スミスといった再登場のキャストのほか、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世やクリスティナ・リッチらが共演する。
ネオ(キアヌ・リーヴス)は自分の生きている世界に違和感を覚え、やがて覚醒する。
そして、マトリックスにとらわれているトリニティーを救出するため、さらには人類を救うため、マトリックスと再び戦うべく立ち上がる。
あのマトリックスの最新作。
一応これまでの作品は全て見ているので期待が高くなってしまう。
特に一作目はあらゆる意味で斬新な映像と世界観で心底感激したし、コレまでも奇天烈で印象的なアクションシーンを魅せてくれていたが今回も映像は美しくなかなかに激しい。
キャストもキアヌ・リーブスやキャリー=アン・モスなど引き続き出ているがやはりちょっと歳を取ったと感じないでもない。
それにマトリックスシリーズと言えば肝心のスミス、モーフィアスが役者が変わっていてこれは相当な違和感を禁じ得ない。
“マトリックス”とは本来“生み出すもの”を意味する言葉で、コンピューター用語ではネットワークの集合体を指すらしいがこれまで通りリアルとバーチャルの両方を描いていてしっかり観ていないとわけがわからんようになる。
過去のマトリックスシリーズのワンシーンも出てきて懐かしいし今となってはかなり古く感じる。
話しの途中で日本に飛び新幹線と富士山がでてくるがやはりアメリカ人の持つ日本のイメージとはこういうものなのだろう。
途中から主人公のキアヌ・リーブスが坊主頭になるが長髪イメージが強すぎて最初は別の俳優がやっているのかと本気で思ってしまった(笑)
キアヌ・リーブスってジョン・ウィックシリーズのイメージそのままの風貌でこの作品にも出ているので最初はマトリックスシリーズに思えなかった。
2時間半もある長い作品だけど確かにCGの進化で美しい映像のオンパレードだけど最近の映画じゃあこれくらいは当たり前で別段驚かなくなってしまった。
ソレよりストーリーが何というか新しいモノは何もなく凡庸でただ過去の遺産だけで無理くり繋げてる感があるのは残念だ。
それに作品を通じて何が言いたいのかハッキリわからないのでこの手のは長尺物の特に後半はかなり辛い。
もしかして最近のハリウッド映画によくあるストーリーそっちのけでビックリ映像に頼ったような映画は食傷気味で飽きられてるんじゃなかろうか。
終わった時はやっと解放されたとちょっと嬉しかった。
期待が大きかっただけに失望も大きかったマトリックス レザレクションだった。
もうマトリックスシリーズはコレで終わりにした方が良さそう。