西暦2199年の地球。
外宇宙から襲い掛かってきた星間国家“ガミラス”の遊星爆弾の被害により、地球は危機的状況を迎えていた。
汚染された地球を浄化再生するシステム“コスモリバースシステム”を手に入れるべく計画が練られ、恒星間航行が可能な宇宙戦艦ヤマトに白羽の矢が立つ。
人類滅亡の危機を救うべく、ヤマトは16万8,000光年の宇宙への旅に出る。
1974年のテレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」を総監督・出渕裕がリメイクし、その全26話をベースに新たな視点で描く総集編。
人類滅亡まで残すところ1年となった西暦2199年、地球の危機を救うべくイスカンダルへと向かう宇宙戦艦ヤマトの旅路をつづる。
声優には沖田十三役の菅生隆之や古代進役の小野大輔など実力派がそろう。
最先端の映像技術を駆使したビジュアルでよみがえるヤマトの雄姿に心躍る。
宇宙戦艦ヤマト2199のアニメは全話観たがその総集編の前半がこの作品。
ヤマトの復活から始まると思っていたがいきなり冥王星でのガミラスとの闘いから幕を開ける。
それだけに宇宙戦艦ヤマトが何たるかを知らないヒトが初見でこの映画を観てもチンプンカンプンだろう(笑)
自分が初めて宇宙戦艦ヤマトを観たのは小学生の頃で友人たちには裏番組の「猿の軍団」が大人気だったが、何故か宇宙戦艦ヤマトにハマってカセットテープに音声だけ録音したくらいだ。
ソレから数年後宇宙戦艦ヤマトは大人気になり映画化されそれから40年くらい経ってからリメイクされたのが宇宙戦艦ヤマト2199だった。
さすがにアニメーション技術は過去の作品と比べ物にならないくらい進化していて美しくなった。
漠然としていたコンピューターの表現もさすがにリアリティがあって宇宙戦艦ヤマトはハイテクの塊になった。
どうでも良いが子供の頃は気にもならなかったがガミラスの反射衛星砲はナニそのものの形してるし波動砲のシーンも卑猥な表現にも思えるしドリルミサイルに至ってはイヤハヤ何とも?の猥褻さではある(笑)
オリジナルにはなかったキャラクターやストーリーもあるがその辺は現代風にアレンジして筋が通るようにしているのだろう。
本作でも子供の頃に憧れた沖田艦長は知将として描かれていて特にドメル司令との意地と意地の一騎打ちには見応えがある。
それなのに後継者がまだケツの青い古代進と言うのは子供心にもさすがに違和感がアリアリだった。
前作では軍医が呑んだくれ獣医と言うトンデモ設定はさすがに改められてる(笑)
たった一隻で大艦隊をいとも簡単にぶっ壊すとか、ドック入りもせずにどうやって大破したような船体の修理をやってるとかの疑問はあるがまあそこら辺には目を瞑っても子供にもわかりやすく戦争を描いたと言う意味ではこの作品の功績は大きい。
50年くらい時間が経過してのリメイクだけに過去の声優陣はおそらくほとんど現役ではないだろうし、実際全入れ替えしているがタレント等を使わずちゃんとした声優陣の起用により違和感はほとんどない。
初期のデスラー総統が二十歳やそこらの伊武雅刀だったのは有名な話だが今回は山寺宏一が演じている。
ラストもかなり変更されてはいるがこれはこれで悪くないしよく考えられている。
まあこれだけアニメーションが美しくてキレイだったら少々のアラは吹き飛ばす事も可能だと言う事を証明してくれた宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海だった。