
さて今回、大阪モーターサイクルショーにやってきた大きな目的はこのKTMブースだ。
会場入口近くの一等地にブースを陣取り、しかもこの派手な造りはかなり目立っておりKTMのヤル気を感じさせる。

何と言ってもこの1290スーパーアドベンチャーが目玉であることは疑う余地がない。
日本初上陸の新型で予価(税込み)230万と書いてある。

1301cc、V型2気筒で160馬力、前後セミアクティブサスペンションに30リットル燃料タンクで燃料含まずに229kgの車重。
見た目のドンガラの大きさからすると軽量に作られているようだ。

装着タイヤはフロント120/70Z R19、リア170/50Z R17となっており完全にBMW R1200GSを意識した内容になっている。

ただKTMの持っていた良い意味での荒々しさは影を潜めておりスパルタンさを捨てた引き換えに洗練さを手に入れたということなのかもしれない。

けれども税込みとはいえ230万円という車体価格は素のBMW R1200GSの税込み2,241,000円より上に設定されておりこうなってしまうとBMW R1200GSアドベンチャーの税込み2,389,000円というのが逆に安く感じられなくもない。
BMW R1200GSアドベンチャーだって30リットル燃料満タンでウェイトは260kgとKTM1290スーパーアドベンチャーと比較して決して重くはないのだ。
シャフトドライブだしね。

だったらBMWというプレミアムメーカーとしての圧倒的ブランド力やそれに伴うサービスの充実度、リセールバリューまでも鑑みるとKTM1290スーパーアドベンチャーの立つ瀬が一気に失われていくのだった。

同時に展示されていたこちらも新型のKTM1050アドベンチャー。

キャストホイールを履いたこちらは初心者向けオンロードバイクという立ち位置で値段も税込み150万というから排気量を考えればかなりKTMらしくお買い得ってことになるだろう。

会場には従来型の1190アドベンチャーもあってこちらは税込み195万だ。
一応競技用のオフロードバイクが1台置いてあったがあとはデュークシリーズがズラッと並べてあってもはやKTMはオフロードバイクのメーカーからロードバイクのメーカーに生まれ代わろうとしているかのようだった。

激しく期待して乗り込んだ大阪モーターサイクルショーで実物を目の当たりにしたKTM1290スーパーアドベンチャーだったがこれにシャフトドライブで純正アルミパニアケース付きでこの値段だったらなんとなく納得できたように気もするのだがBMW R1200GSアドベンチャーに対抗したいがKTMらしさを発揮させようとして結果的にちょっと中途半端な出来になってしまっているように感じなかったと言ったらウソになる。