らをた広島

食べ歩きブログ

セロー

私の下を通り過ぎていったバイク達シリーズ(笑)第十弾!!
過去の遍歴を赤裸々に綴るこのシリーズ。
今回はヤマハセロー225(3RW1)

ちょうど今から20年前オフロードに目覚めてホンダCRMカワサキKDXに乗ってるときに家内は迷わずヤマハセロー225を新車で購入した。
2サイクルパワーに病られていた自分はセロー225を単なる初心者向けのシート高の低いお手軽トレールだと思っていた。
通勤バイクとしちゃ燃費を含めて最高でそのコンパクトで軽量ボディと抜群の足付き性を生かして雪や凍結路面でも平気で走破するタフさに感心した。
それであるとき(KDXが入院していたともいう)当時よく走りに出かけた林道にセロー225で走りに行った。
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軽量化のため、200ccをベースとした225ccの4サイクルOHCシングルエンジンは当然ながら非力で高速コーナーに直ドリして侵入してパワーオーバー→逆ハンで立ち上がりなんて芸等はできるはずもなくトコトコとオフロードでグリップ走行だ(笑)
なんちゅう退屈なバイクでしょか?
カブや原付スクーターで林道走るのと大差ないと失望しかけたが拳大の石がゴロゴロしてる中国地方でも屈指のガレ場だらけの石ヶ谷林道(現在は舗装されている)に連れていくと評価は一変する。
まともに歩くことすら困難な石ヶ谷林道でのセローはまさに水を得た魚だ。
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ハイパワーだがサスペンションガチガチでドンガラが大きく重いKDX250はリアタイヤが空転するばかりでなかなか前進してくれず足付きの悪さが操作性を更に悪化させそのまま転倒すると炎のキック始動がこの世の地獄を存分に味わわせてくれる(笑)
それに対して小型軽量のセローは抜群の足付きに加えてイッパツセル始動だ。
オマケに非力なエンジンだが超低速に振られたミッションはどんなガレ場でもしっかりリアタイヤをグリップさせ、まさに文字通りトコトコと車体を確実に前進させる。
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オンロードではぐにゃぐにゃに感じされる腰砕けのヘタレサスペンションはそんなときもスタンディングを必要とせず執拗に地面を舐め続ける。
セローに「マウンテントレール」と書いてある理由がよくわかった。
モトクロッサーを兄にもち圧倒的な高性能でオフロードを高速で疾走するエンデューロマシン直系レプリカの2サイクルマシンたちとは決定的に毛色の違う「楽しみながらオフロードを走る」コンセプトのセローはガレ場やぬるぬるマディ、激細獣道や蟻地獄の砂地や膝まで水に浸かる河原のようなより過酷な状況でその真価を発揮する侮り難い実力を持っていた。
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そのコストパフォーマンスも相まってセローはベストセラーとなり発売26年を経た現在もSRと並びヤマハの重要な主力車種であり続けている。
バイクにとってしっかりしたコンセプトがいかに大切か教えてくれた一台である。

http://www.youtube.com/watch?v=TTl-9snhXYk

http://www.youtube.com/watch?v=gJH5s8-ts7o&feature=related


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