米アップルがジャスティン・ティンバーレイク主演映画「パーマー」を獲得したと、米ハリウッド・レポーターが報じている。
「パーマー」でティンバーレイクが演じるのは、大学時代にアメフト選手として活躍したものの、その後服役した経験を持つエディ・パーマーという男。
人生をやり直すために故郷に戻った彼は、過去の葛藤と直面しつつ、母親に捨てられた少年の世話をする羽目になるというストーリーだ。
2016年のザ・ブラックリスト賞(ハリウッドで映画化が実現していない優秀脚本を選ぶ賞)に選出されたシェリル・ゲリエロの脚本を、子役出身俳優で、「ミッション・ブルー」や「地球が壊れる前に」などのドキュメンタリー作家としても知られるフィッシャー・スティーブンス監督が映画化する。
SK グローバル、Rhea Films、Nadler No GMO Popcorn Co., Hercules Film Fundが製作を務める。
Apple TVの映画。
アメリカの田舎町が舞台だが実際にこんな感じなんじゃないかと思えるくらいのいわゆる日常が描かれる。
要は刑務所に12年も服役した男が社会復帰する話し。
淡々と物語が進んで主人公の過去がわかるのだがとにかく地味な展開だ。
だけど派手なCGやトンデモアクションが多いハリウッド映画だが実はこんな人間ドラマも実に丁寧な作りで感心する。
時折笑いを挟んでくれるので観ていて飽きないしこんな地味な展開なのになぜだか引き込まれる。
途中からトランスジェンダー問題になるのかと心配したがそうではなく主人公の過去にどうやら深い裏事情があることがわかってくる。
トランスジェンダーよりネグレクトに話しは移行してアメリカが抱える薬物依存問題が根深い事を思い知らされる。
しかしこの作品のちょっと太めの子役は驚くほど演技が上手くマジで舌を巻いた。
それもあって後半は思わず泣けてしまったがラストにかけての切なくてスリリングな展開に時間を忘れてしまった。
BGMも最低限で渋い作りながら役者が泣いたり誰かが死んだりとかしないのにキッチリ泣かせるのはスゴイと言うしかない。
まさに生みの親より育ての親を体現しているような映画だった。
正直、全く期待してなかったがドスンと深く心に落ちたパーマーだった。