物語は復讐劇を軸に、格差社会やジェンダー等、現代の若者が抱える悩みや友情、愛まで描かれ年齢性別問わず楽しめる作品。
圧倒的権力に立ち向かうセロイの生き様はまるで韓国版半沢直樹！
しかしただの下剋上ではない秀逸なストーリー展開で、Netflixのランキングでも常に上位をキープしメガヒットを記録しています！
高校時代、大企業・長家の会長とその息子によって中卒の前科者にされた上、父親まで死に追いやられた青年パク・セロイ（パク・ソジュン）。彼は出所後、国際色豊かな梨泰院の街に小さな居酒屋を開店する。
世の中の不条理に何度も打ちのめされながらも、宿敵・長家と対立を繰り広げながら仲間たちと韓国ナンバー1企業へと駆け上がる様子を描く。
愛の不時着は見たが同時期に話題になったコチラは一話だけであまりに暗い内容で挫折してしまっていたが今頃になって心を入れ替えて続けてみることにした。
主演はキム秘書に出ていたパク・ソジュンであのドラマの時とは雰囲気が全然違っているのが凄い。
基本的にリベンジものなのだが一人の青年のサクセスストーリーみたいな内容だ。
最初は暗いドラマだと思ったが次第にお笑い要素も入ってきて悔しいくらいによく出来ていて惹き込まれる。
登場人物もそれぞれキャラが立っていてぽっと出のジャニタレや素人みたいなアイドルとか一人もおらず役者のレベルも相当高い。
特にトランスジェンダーの男性の役をやっているのは女優だそうだがずっと男にしか見えずこれには脱帽するしかない。
恋愛が話しのメインではないがヒロインはキレイ系とカワイイ系列（個人的にはそうは思わないが)のタイプの違う二人でいわゆる三角関係みたいな恋愛風味はストーリーの重要なスパイスになっている。
一話1時間とちょっとあって全16話だから結構な尺があるのだがほとんど中だるみを感じさせることなく展開するのはよほど緻密に構成を考えていないと出来ないがコレをいとも簡単そうにやってしまっていることに感心してしまう。
事業の拡大過程がやや強引で唐突な感じは否めないがそれでもこのジェットコースターのような出入りが激しいサクセスストーリーは見応えがある。
韓国ドラマらしく親子兄弟の絡みの悪役も非常にキャラが立っていて演技も素晴らしくホンマに憎らしい。
コレが弱いとぶち壊しになるのだが徹底的に悪に描く演出も念が行っていて笑えてしまう程だ。
それまで知能戦のような展開だったのに最後は何故か暴力的展開になるのはやや違和感を感じたがまあこれもパラサイトと同じ展開にこういう方が世界的には受けるんだと何となく納得してしまった。
最後の土下座合戦は確かに半沢直樹を連想させるがリベンジものと言うより最終的にはそれだけに留まらずもっと大きな野心とか生き方の哲学とかそんなテーマを感じた梨泰院クラスだった。
