らをた広島

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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦

高校バレーボールを題材にした古舘春一のコミックをアニメ化した「ハイキュー!!」の劇場版。

コミックの中でも人気のあるエピソードの一つ「烏野高校VS音駒高校」を原作に、宮城県立烏野高校排球部と、ライバル校である音駒高校バレーボール部が公式戦でぶつかり合う。

アニメシリーズにも携わってきた満仲勧が監督などを手掛け、『攻殻機動隊』シリーズなどの Production I.G がアニメーション制作を担当する。

宮城県立烏野高校排球部は、春の高校バレー宮城県代表決定戦と春の高校バレー初戦を勝ち抜き、2回戦で優勝候補の稲荷崎高校を倒す。

そして東京体育館で行われる3回戦で、ライバル校である音駒高校バレーボール部と対戦。

烏野高校の日向翔陽や影山飛雄らと、音駒高校の孤爪研磨や黒尾鉄朗らが公式戦での戦いに挑む。

アニメ・ハイキュー!!の最新作にして最も重要な場面が描かれる劇場版。

これは公開前からとっても楽しみにしていた作品だったのでさっそく映画館で観てきた。

音駒高校とは昔からの因縁があったりあれやこれやとメンバー同士の絡みなどこのハイキュー!!という作品自体が長い時間をかけてこの決戦の伏線を張り巡らせていて、いわばこの作品のメインイベントみたいなもんだ。

それだけにこの最重要な部分が劇場版になると聞いた時なんとなく(興行的な面からして)納得した反面、尺の関係で絶対にカットされる部分があるのを避けられないのを残念に思ったもんだ。

基本的にこれまでの流れを掴まないでこの劇場版だけを初見で観る場合はおそらくはこの作品の意味がよくわからないと思われるのでそこらへんは割り切りが必要だろう。

入場時にハイキュー!!の33.5巻音駒番外編を初回入場特典として手渡されるが待っている間に読もうと思ったら最初のページに「ネタバレ注意!」と書いてあったので止めておいた(笑)

あまり映画画面員ついて詳しくないのでよくわからないのだが以前観たエヴァンゲリヲン劇場版などと違って劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦の画面サイズの左右が若干狭く感じられたのは気のせいか?

まあ作品が始まってしまえばそのことは気にならなくはなったが音響に関しては明らかにこれまで体験したのに比較して籠もった感じになっていて迫力が足りずこっちは最後まで気になってしまった。

わざわざULTIRAスクリーンで鑑賞したのにそう感じたのはやはり元々の作品側の問題と思われる。

その分、アニメ・ハイキュー!!4期で相当気になってしまった作画問題だがこれに関しては完全に解消されていて気合の入った細やかな描写にはさすが劇場版だと感心してしまった。

予想はしていたが原作マンガよりカットされているのは仕方がないと思ったがこの作品の85分という上映時間はいくらなんでも短すぎじゃなかろうか。

まあ少年ジャンプに連載されていたマンガが原作なので一応ターゲットには子供も入るし興行を考えれば一見さんも無視するワケにもいかないので、やむを得ないのかもしれないが熱心なファンからするともう少し尺を伸ばして入れて欲しい場面はくつかあったように思う。

まあ実際自分が鑑賞していた映画館には子供もまあまあいたし、実際上映中にトイレに何人かのチビッコも駆け込んでいたしそこらへんは理解できるがそれにしても2時間くらいにしても良かったんじゃないか。

ただそんなに子供が多かったにも関わらず誰一人騒がず熱心に最後まで鑑賞していたっていう事実はこの作品のクオリティの高さを語っているようにも思える。

とにかく泣けてしまうのはわかっていたので小さいタオルを用意していたのだが、まあまあ泣けはしたがそれより清々しい感動の方が勝ってしまって号泣でボロボロというより変な言い方だが気持ちよく泣けた。

音響に文句をつけたが声優さんの演技力には脱帽の連続で、変な客寄せパンダの付け焼き刃芸能人声優が居なかったのは非常に満足度が高い。

劇中で音駒高校の黒尾くんがネット越しに烏野高校の月島に「ノブカツくん」を連発していたが意味がわからず確か月島って「蛍」って名前だったよね?と脳裏に???が湧いたがさすがに上映中に調べることはできなかった。

まあ帰宅してハイキュー!!マニアの娘に聞いたら即答してくれて納得した次第である(笑)。

この作品を通して一貫して音駒高校の孤爪研磨くんの視線で描かれるシーンは非常に印象的でとても心に残るような演出も素晴らしいし、特にラスト付近の試合中のそれを具体化させている作画も凄い。

とにかく今回の作品ではこの孤爪研磨がほぼ主役として描かれていて普通のスポーツ作品なら悪役にする筈なのに、実に愛らしく興味深い稀有なキャラクターに仕立て上げているところが大きな特徴でもある。

それ以外にも音駒高校と烏野高校メンバーのライバルなのに師弟であり戦友のようなある意味他に類がないような特別な関係があって、全国大会のガチ試合の真っ最中にネットを挟んで互いのプレーの進化を褒め合うとかこんなん泣けてしまうのよ(笑)

鴎台高校の星海光来を演じた花江夏樹の名前がエンドロールにクレジットされていたが作中に全然出てこなかったので、これは絶対にエンドロール後にまだ続きがあることを確信してしまったが、他の観客もこれに気づいているのかそういうのに慣れているのかわからないが子供を含めて誰一人席を立とうとする人はいなかった。

これを観終わってハイキュー!!最大の見所でもあった音駒高校戦が終わってしまったのはなんだか寂しいような不思議な気持ちになったのはハイキュー!!ファンあるあるなのか。

後はいよいよ鴎台高校戦になるのだがはやくもこれが観たくて仕方がなくなってしまった劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦だった。