心臓の機能をサポートする医療器具・IABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを開発した筒井宣政氏の実録ドラマ。
町工場の経営者だった筒井氏が、娘の命を救おうと人工心臓の開発に挑む。
『月の満ち欠け』などの大泉洋、『明日の食卓』などの菅野美穂、『しあわせのマスカット』などの福本莉子のほか、有村架純、光石研、上杉柊平、徳永えりらが出演する。
1970年代。
小さな町工場を経営する筒井宣政(大泉洋)は、生まれつき心臓疾患を持つ幼い娘・佳美の余命が10年しかないと知りがく然とするが、娘のために人工心臓を開発しようと立ち上がる。
医療の知識が皆無の筒井は、娘の命を救いたい一心で妻・陽子(菅野美穂)と共に人工心臓について学びながら研究し、有識者のもとへ赴いて意見を仰ぎ、資金を用意して開発を進めていく。
しかし、筒井が手掛ける人工心臓が医療器具として承認されるまでにさまざまな障壁が立ちはだかり、研究開発は壁にぶつかる。
大泉洋主演と言うことで観る事にした。
実話を元にした医療系のストーリーとあらば尚更興味がある。
舞台は1970年代なのでコレを再現する必要があるのだがネットフリックスドラマほどではないがCGを駆使してなかなかの雰囲気を実現している。
ちょっと前に下町ロケットと言うドラマでこの手の町工場が医療に貢献するのを扱っていたが、それに似ているが何らかの関係性があるのかも知れない。
本来はドラマとして描かれそうな長い時間の流れた内容を2時間の映画に詰め込んでいるのでかなり駆け足に進行するように感じる。
重病人やってる子役の娘が異様に演技がウマ過ぎて見ているだけで泣きそうになってしまった。
それに対して心臓実感のある娘が高校生になった時からの女優さんの演技は微妙だ。
また大泉洋を助ける医師役の松村北斗はアイドルらしいが良い味を出している。
おそらく30歳に近い川栄李奈が女子高生をやっているがいくら何でも年齢的にムリがあって笑えてしまった。
最初は協力していたが、途中で上の圧力でハシゴを外した教授約の光石研だが何だか悪役になったみたいでちょっと可哀想だった。
それにしてもこの大泉洋の役の話しがほぼ実話だったらとんでもない医学の功労者である事は間違いない。
だけどこんな何億とかの身銭を切って心臓カテーテルを開発しているのはようわかるが、その身銭を支える主人公の本業の事が途中から全く触れられ無くなったのは残念だ。
だけどこの逆転ストーリーは心にドスンと来るものがあって正直とても面白い。
実話を元にして脚色は加えてあるのだろうがそれにしても単なるお涙頂戴で終わらずに見応えはある。
水曜どうでしょうの頃から大泉洋をずっと観ているが良い役者になったもんだと感慨深い。
この主人公みたいなヒトがノーヘル賞とか受賞するのがホントなんじゃないかと思ったディアファミリーだった。