ロンドンのエリート警察官が、左遷された平和な村で邪悪な組織と一騎打ちする爆笑アクション・コメディー。
劇場公開を求める署名運動によって、日本での公開が実現した話題作。
ゾンビ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』でその名を知られる、エドガー・ライトが監督を務め、サイモン・ペッグ、ニック・フロストが出演者に名を連ねる。
パロディー描写と後半のバイオレンス・シーンは、アクション映画ファンのツボをこれでもかと刺激する。
ロンドンのエリート警官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)。優秀すぎるという理由で、田舎の村へと強制左遷。
そこでも張り切るエンジェルだが、アクション映画好きで、どんくさいバターマン(ニック・フロスト)と相棒を組まされる。
ある日、村で怪死事件が発生するも、殺人事件だと主張するエンジェルは相手にされず……。
イギリス映画でタイトルのホット・ファズは「凄い警察」ということらしい。
典型的なB級映画で少なくとも自分の知ってる俳優は一人も出ていない。
前半はドタバタ喜劇みたいだけど日本と笑いのツボがちょっと違うのか意味がわからずイマイチ笑えない。
しかし中盤からスプラッタースリラーの要素が入ってくる摩訶不思議は展開に。
ほとんどが顔なじみの田舎町の警察が舞台だがグダグダツーカーの馴れ合いでいい加減な統治になってるなんて日本でも実際にありそうなリアリティがある。
爆笑コメディ映画と聞いていたが急なシリアスホラー展開に眠気が吹っ飛んだ。
田舎の濃すぎるコミュニティによる弊害がテーマなのだろうがこれは確かにブラックな笑いより恐ろしさを感じる。
後半の畳み掛ける展開には前半のドタバタ感は完全に払拭されてスリルあるサスペンス(ウルトラマン風演出には腹を抱えて笑った)に見事に変貌する。
それでもラストはお笑いとスプラッターホラーに帰結するのは監督のセンスを感じる。
これは確かに日本で劇場公開の署名運動も起こるのも理解できる。
確かにこれは隠れた名作と言えるんじゃないかとマジで思ったホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!だった。