セシル・スコット・フォレスターの海戦小説「駆逐艦キーリング」を実写化した本作。
ハンクスが演じたのは、米海軍駆逐艦キーリングの艦長アーネスト・クラウスだ。
第2次世界大戦時の史実をもとに、数千の兵士と救援物資を連合軍に届けるため、わずかな護衛艦でナチスのUボートが待ち受ける大西洋横断という危険な任務に挑んだ人々の姿が描かれる。
「Get Low(英題)」のアーロン・シュナイダーが監督を務めた。
アップルTVで配信されたトム・ハンクス主演映画。
カテゴリー的には戦争映画だろう。
グレイハウンドとは犬の種類だがここの場合は戦艦の名前を意味する。
トム・ハンクスの戦争映画と言えばプライベート・ライアンが有名だがあの映画の冒頭シーンは本当の戦場を生々しく描いた傑作だったが後半は静かで退屈な普通の映画になりトータルでは見所の全てが冒頭30分だけという印象だった。
この映画はドイツのUボートとの海上戦を描いているが映像には非常に迫力があり引き込まれる。
海上戦なのでずっと狭い戦艦の中の様子が描かれるのだがこの映画では戦場に於いては友軍の流れ弾で意外と多くの死者が出てる悲しい現実を思い知らされる。
1時間半という上映時間であるが極限までムダを削ぎ落とし必要なシーンだけ詰め込んであるためか緊張感か持続し観ていて息もつかせない。
Uボートとの魚雷戦や砲撃戦は非常に迫力があり敵(ドイツ軍)をを4隻も沈めたトム・ハンクス演じる艦長は非常にカッコよく描かれている。
実話が元になっている映画だから派手な演出とかはあまりないがそれでも多くの船員の命を預かる艦長の勇気と責任感はよく描かれていたように思う。
この映画も最近のご多分に漏れずアップルTVのネット配信だからこれからの映画はやはりこの手法が主役になるのかも知れない。
個人的にはかなり面白かったグレイハウンドだった。