らをた広島

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D.P. -脱走兵追跡官- 

チョン・ヘインが主演を務め、原作者の実体験に基づくウェブ漫画を実写化したヒューマンドラマ。
脱走兵問題や悪質ないじめなど、韓国の軍隊制度が抱える実情をリアルに描いている。

兵役で軍に入隊したアン・ジュンホは、5週間の厳しい訓練を受け憲兵(軍事警察)となった後、鋭い洞察力を評価され、脱走兵を捕まえるD.P.に配属される。
ジュンホの初任務は、“いじめが原因で脱走したシン・ウソクを捕まえる”というもの。

しかし、任務をよそに遊びほうける上司パク・ソンウに無理やり付き合わされたジュンホは泥酔してしまう。
たばこを吸うために店の外に出たジュンホは、見知らぬ男に「ライターを貸してほしい」と声をかけられる。

店内に戻ったジュンホはそのまま眠り込んでしまうが、上司からの電話で追っていた脱走兵が自殺を図ったと知らされる。

ジュンホにライターを借りた男こそがウソクだったこと、そのライターで自殺を図り亡くなったことを聞いたジュンホは責任を感じていた。
そんなある日、新しい上司として上等兵のハン・ホユルが赴任してくる。

コンビを組んだふたりは、行動を共にするうちに実力を認め合い、良き相棒となっていく。
日本ではNetflixで独占配信中。

1話50分で6話だから韓国ドラマとしては短編になると思われる作品。

例外を除いては一率2年間の徴兵制がある韓国男子には切実な問題である事はよくわかる。

好むと好まらずに関わらす軍隊に入って軍人になる訳で過酷な環境になるのは容易に想像出来る。

上官からの熾烈なシゴキやイジメ、理不尽な「可愛がり」とかもしかして本当に軍隊で経験した事なんじゃないかと思えるくらいにリアリティがある。

タイトルのD.P. は脱走兵追跡官の事で主人公はまさにその脱走兵追跡官に任命される。

脱走兵追跡官とは軍隊から脱走した兵隊の事でそれをとっ捕まえに行く仕事のようで実際、こういうのは本当にあるのだろう。

しかし軍隊内部の物語をこんな切り口で展開させるというこのコンセプトは今までに見たことがない。

ちょいちょい見たことがある俳優さんが出てかるのだがまあ軍の話しだから仕方がないが見事に男ばかりでこればかりは残念だ。

1話完結型で毎話違った脱走兵のエピソードになっていてどれも皆説得力があるのでつい見入ってしまう。

アクションシーンもそれなりにあってどれも役者がカラダを張ってガッツリやっていて見応えがある。

韓国ドラマらしくどえらい憎らしい悪役もちゃんといてソレが皆どれも演技がウマイので作品を中だるみさせない強力な調味料になっている。

物語は軍隊時代のリベンジになり実に切実な内容でリアリティもあるので暗澹たる気持ちになる。

保身しか考えないゴミ上官に振り回されて下士官はとても苦労しているのは日本でもと言うかどの組織でも同じなのだろう。

相当に重いテーマだが言いたいことはよくわかるし共感出来る事もかなりある。

役者の演技力を含めて衝撃のラストに色々考えさせられるD.P. -脱走兵追跡官-だった。