世間で恋愛AIアプリが流行する中、妖怪たちと共同生活しながら作家を目指す目黒澪(小芝風花)は、仕事に追われる多忙な毎日を送っていた。
ある日、仕事でアインシュタインの再来とも評される天才数学者・AITO(望月歩)と出会い、たちまち恋に落ちる。
イギリス育ちでミステリアスな雰囲気を醸す彼との交際に浮かれる澪だったが、彼女を取り巻く妖怪たちが次々と異変に見舞われる。
そのころ、人間社会でも奇妙な現象が急増していた。
気弱な性格で空気を読んで生きてきた女性が、妖怪たちと一緒に生活する中で成長するドラマ「妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-」を映画化。
作家を目指す主人公と、仕事を通じて出会った天才数学者との恋の行方を描く。
監督を『森山中教習所』などの豊島圭介、脚本を『SPEC』シリーズなどの西荻弓絵がドラマ版に続き担当。
主演の小芝風花をはじめ、妖怪役の松本まりか、毎熊克哉、池谷のぶえ、大倉孝二らが再集結するほか、劇場版新キャストとして『五億円のじんせい』などの望月歩が出演する。
ドラマ版の妖怪シェアハウスは小芝風花目当てで全部観たので映画版も観ることにした。
基本的に1話完結風の緩くて軽いコメディドラマでこれを2時間の映画にどうやってやるのだろうと興味本位気味でもある。
基本的にこの手の映画はドラマ版のファンをターゲットにしているので大当たりした作品ならわかるが、そうでもないドラマも映画化されるところを見るとおそらく手堅く稼げる計算が立つのだろう。
そうなると内容はどうしてもドラマ版を少し膨らませたようにしかならないのだが、まあそれで良いと思って作っていると思われる。
個人的には妖怪シェアハウスってドラマは小芝風花を愛でる作品だと思っているが、今回の映画ではその目的は完璧に果たされる(笑)
ただ映画の内容はよくある2時間ドラマのようで途中に引き伸ばしのシーンもままあって予想通り過ぎて笑えてしまった。
もしも小芝風花を知らずこの映画を何の知識もなく劇場でたまたま観たヒトはわけがわからんことはないだろうが、あまりの酷いデキに失笑を通り越してこの作品を選んだ事を後悔した事だろう。
1時間43分とそれほど長くない上映時間ではあるがまだまだ先があるように感じられて辛かった。
劇場版だからといって取立てて予算がかけられているようにもないしまさに通常運転の造りに呆れてしまう。
最近、地上波ドラマが当たろうがコケようがやたらめったら追加で劇場版が造られるというビジネスモデルでテレビ局は食いつなごうとしているように見受けられる。
「小芝風花リサイタル」と割り切って観れば楽しめるかとも思ったが幾ら何でもここまでグダグダだとさすがに笑えないし、コレで2時間ドラマだったとしても途中脱落確実だ。
今の邦画の悪い要素がてんこ盛りみたいなキツイ作品だった妖怪シェアハウス―白馬の王子様じゃないん怪―だった。