犯罪捜査コンサルタント助手の若宮(岩田剛典)は、資産家から娘の誘拐未遂事件の犯人捜査を依頼されるが、それから間もなく資産家は謎の死を遂げる。
若宮とコンサルタントの誉(ディーン・フジオカ)は、ばく大な遺産を遺(のこ)して亡くなった資産家の死と誘拐事件捜査のため、瀬戸内海の島を訪れる。
周囲から孤立したその島には、人を襲う魔犬の伝説があった。
アーサー・コナン・ドイルの推理小説「シャーロック・ホームズ」シリーズをもとにしたドラマ「シャーロック」の劇場版。
原作中の「バスカヴィル家の犬」を題材に、犯罪捜査専門のコンサルタントと元精神科医のコンビが、誘拐未遂事件を捜査する。
ドラマ版の演出を務めた西谷弘が監督、同じく脚本の東山狭が本作も担当し、シャーロックにあたる主人公をディーン・フジオカ、ワトソンにあたる相棒を岩田剛典が演じている。
ドラマ「シャーロック」は全く観ていないので不安を持ちながら観た。
シャーロック・ホームズとワトソンをモチーフにしたドラマやアニメは山ほどあるのでその応用編だと思えばわかりやすい。
この場合、ディーンフジオカがホームズで岩田剛典がワトソンなのだろう。
シャーロックと言うからには推理物だと勝手に期待しているのだが、登場人物がある程度いないと犯人が直ぐにわかってしまうが大丈夫き不安になった。
そもそも広末涼子がほとんどセリフもない役で登場するのだがこの手の推理物では、こう言うのは致命傷だ。
ただ母親役の稲森いずみがこれまでにないような怪演していてこれは見ものだと思った。
狂犬病による連続殺人事件と言うのはわかるがコレだけ登場人物が少ないと物語が広がらないのは当たり前だ。
1時間もない単発ドラマならまあコレで問題ないだろうが2時間の尺のある映画だと何処かで引っ張らないと内容が足りなくなる。
それを埋めるのがイヌの呪いというトラップと出生の秘密という展開でまあ何となく思った通りになってしまった。
ヒロインの新木優子だが以前何かのドラマで見たときは演技がヘタクソで見ていられなかったが今回演技は以前と比較にならないほど上達していてビックリした。
全体に映画と言うより2時間ドラマと言った内容でターゲットはシャーロックというドラマのファンでそうじゃなくて劇場に行った人はガッカリだったろう。
如何にもフジテレビが作った作品でラストはお涙頂戴のつもりなのだろうがあまりに安易な着陸に苦笑いしかでなかった。
大層なタイトルの割にはイマイチだと言わざるを得なかったバスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版だった。