なかむら(中村酒造場)
[蔵元] 中村酒造場
[原材料] さつま芋(黄金千貫)・米麹(ひのひかり)
[麹] 白麹
[蒸留方法] 常圧蒸留
「上品な香り・味わい・余韻。
活火山地帯である鹿児島にとって、土壌に不足しているカルシウムやマグネシウムを補う特殊な「カルゲン農法」。この農法により作られた鹿児島の米(ヒノヒカリ)を使用し、手造り製法にて米麹を仕込み、出来上がった焼酎がこの「なかむら」です。農家の皆様をはじめ、多くの方々のご協力により生まれた焼酎です。」
ある時初めて入った酒屋さんにこのような賑々しい和紙を纏った姿で置いてあった芋焼酎なかむら。
プレミアム焼酎であることは知っていたが実物は初めてみた。
値段を見ると税抜きで2850円はほぼ定価じゃないの!!
気がつけば衝動買いしていたのは言うまでもない(笑)
自宅に持って帰ってこの和紙を引っぺがそうとすると丁寧に和紙が剥がれないようにあちこち糊で止めてあるのには驚いた。
「手造り甕仕込み、カルゲン農法米麹使用」と書いてあるがカルゲン農法とはなんぞや??
「カルゲン農法とは
化学肥料だけにたよるのではなく土地そのものの活力を向上させる農法で、モロッコで発見された天然硫化カルシウム層の土を農地に混ぜて中性または弱アルカリ性の土壌に回復させる農法」
なんだかようわからんが無農薬有機農法みたいなもんなんかな?
(芋農家)コガネセンカン(志布志市 山重拓夫氏)
(米農家)ヒノヒカリ(霧島市・今村勉氏)
(仕込水)霧島連山伏流水
(麹菌)手作りこうじ(河内源一郎商店)
(杜氏)上堂薗孝蔵(南さつま市)
実に事細かにラベルにその素性が書き記してあるのはそれだけその素材に自信があるのだろう。
裏ラベルには「限定仕込みのために数に限りが有ります。焼酎の旨味成分が浮遊する場合がありますが品質上問題ありません。」とありやはり只者ではない雰囲気が漂っている。
さてさっそく開栓していつものようにロックで呑んでみた。
なるほどこれはいわゆるプレミアム焼酎に共通するまろやかな口当たりと上品な苦味と香ばしさと言った独特な個性を併せ持っているのは間違いない。
単にまろやかで優しいだけじゃなく白麹なのにしっかりとしたさつまいも由来の芯があって黙って出されたら自分のような初心者はこれが白麹が黒麹か言い当てることができないだろう。
そしてすぐに思い当たったのはナント黒麹仕込みの伊佐美だった。
自分の知っている限りではこのなかむらは白麹の伊佐美と言うのが最もしっくりくる。
マイルドでもないかといってラフでもない、或いはその両方を並び立たせたようなそんな孤高な味わいをこのふたつのブランドは持っているように感じる。
さすが巷で高く評価されているのは至極ごもっともだと強く思った」なかむら」だった。