西区楠木町の麺屋一。
ここもどっちかというと場所に恵まれている方ではなく普通に考えれば立地条件としては悪かろう。
店舗前に事実上1台分と通りを挟んで2台分の駐車場があるがどちらも入れにくいので自信がない場合は近くのコインパーキングの方が駐めやすいだろう。
カウンターだけの店内はシンプルでご夫婦と思われるお二人が切り盛りされている。
以前は醬油とんこつと塩とんこつの値段が違っていたように記憶しているが今は全部同じになっているようだ。
濃厚でトロリとしたスープが特徴の麺屋一であるがこの日は休みだったので塩トンコツ黒ニンニクにすることにした。
あまり待たないで来たよ！麺屋一の塩とんこつ黒ニンニクらー麺680円。
久しぶりに目にするここのラーメンは相変わらず優しい薫りがするのぅ〜。
取り敢えず黒ニンニクのない素の塩とんこつを味わってみるとなんともはんなりと穏やかなスープではあるが優しすぎてやっぱりちょっと物足りない印象だ。
そこで一気にこの黒ニンニクを撹拌して丼全体に行き渡らせるとやっぱりガツンとニンニクが太い芯を通したような方向性が感じられて格段に味のピントがフォーカスされる。
ここでやっとしっかりと固めに茹でられた麺の旨さもバランスが取れるように計算されれいるようだ。
ぶっといのが一枚ドン！といれてあるチャーシューも主張は弱めの優しい味付けで全体を考えればこれが好ましいのだろう。
広島のラーメンらしくもやしも入っているのだが野菜トッピングで目立ったのがいかにも新鮮そうなネギのぴりっとした辛さで脂っぽくこってりしたラーメンの目先を変える薬味というのはこうじゃなくちゃ！と思わせてくれる。
この黒ニンニクは香味油の延長上にあるマー油のようなものなのだろうが実にこのラーメンに深みを与えているなと感心する。
気がつけばもうほとんど完食してしまっていた。
優しさに強烈なパンチと喝を与えてくれる魔法の黒ニンニク！なんだけど同時に非常によく計算されて丁寧に作られている感じがとっても好ましい一杯だった。
