「幼女戦記」の作家カルロ・ゼンが手掛けるミリタリーSF小説「ヤキトリ」がNetflixでアニメ化され、5月に独占配信されることが、25日に東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2023」内「ネトフリアニメ スペシャルステージ」で発表された。
「ヤキトリ」は、自らの人生を変えるため、惑星軌道歩兵部隊“ヤキトリ”に志願した主人公アキラの運命を描く物語。
作品の舞台は、巨大星間国家“商連”が支配する未来の地球。
そこで暮らす青年・アキラはある日、商連の“調理師”パプキンにスカウトされ、部隊に志願する。
セルルックCGという独特の作画で描かれる全六話のアニメ作品。
セルルックCGとは手書き風CGとも呼ばれ3Ⅾアニメを2Ⅾアニメ(作画アニメ、セルアニメ)の作画に寄せたアニメーションのこと。
コスト面でも有利らしく最近のアニメ作品でよく使われているが特に人物に違和感が生まれやすくこの作品もコレが原因で好き嫌いが分かれそうだ。
それにしても「ヤキトリ」とは何とも安易すぎるタイトルだが商連軍の軌道歩兵の通称でほぼ見捨てられた部隊のようだ。
ネズミやカエル、魚みたいな異星人というキャラ設定や世界観はオリジナリティがあってなかなかユニークで面白い。
第一話を除いては大体30分程度のアニメーションだからトントン拍子で観ていられる。
ほとんどフルCGの映像は非常に美しくクオリティーの高さは素晴らしいが肝心のストーリーは展開に乏しく、せっかくの世界観が生かしきれていないのが残念だ。
戦闘表現はリアルでグロいシーンもかなりらあってオコチャマが観たら泣きそうになると思うがターゲットが大人なのならもう少しストーリーを考えてくれないと展開が乏しくて中盤からがキツイ。
終盤にかけて政治色が強くなってリーガルアニメーションみたいになるという、ごった煮みたいなのはつまらなさに輪をかける。
せっかくユニークでオリジナリティある世界観を考えついていでこれをうまく発展させられなくて盛り下がってしまったのはやはり監督さんの義両親が足りないからと言われても仕方あるまい。
もうちょっとトータルで煮詰めてから映像化した方がもっと上質なのができたんじゃないかと、とても惜しい気持ちになる。
どことなく続編が作られそうな終わり方ではあるがやりようによっては大化けしそうな素材であるヤキトリだった。