実写映画化もされた、漫画家・北条司原作によるアニメ『シティーハンター』シリーズの劇場版最終章。
東京・新宿を舞台に、裏社会ナンバーワンの実力を持つ始末屋・冴羽リョウの活躍を描いたストーリーが展開される。
こだま兼嗣総監督のもと、竹内一義が監督、むとうやすゆきが脚本を務め、TM NETWORK がオープニング曲とエンディング曲を担当。
声優陣には神谷明、伊倉一恵をはじめとするオリジナルキャストに加え、関智一、木村昴、沢城みゆき、堀内賢雄らが名を連ねる。
東京・新宿。裏社会きっての始末屋で「シティーハンター」の異名を持つ冴羽リョウは、パートナーの槇村香と共にさまざまな依頼を請け負ってきた。
ある日二人は、動画制作者のアンジーから逃げた飼い猫の捜索を依頼される。
そのころ、警視庁の野上冴子は海坊主と美樹の助けを得て、バイオ企業ゾルティック社の発明について捜査を開始。
その発明は投与された者を超人化するもので、かつてリョウのパートナー・槇村秀幸の命を奪った「エンジェルダスト」の改良型だった。
シティーハンターの最新アニメ映画。
シティーハンターが最初にアニメ化されたのは 1987年だからもう37年も前のことになる。
主要キャストの声優さんはオリジナルキャストらしいが年齢的に相当高齢者なので大丈夫なのか心配になったが、TM NETWORKが曲を担当していて偉いことになってるみたいだ。
まあ海外ではローリングストーンズは平均年齢78歳でまだまだ現役で歌っているので最近の年寄りは元気なのだろう(笑)
以前のシティーハンターと比較して劇的に美しくなった映像に対して、どうしても声優陣(特に女性陣)の高齢化は隠しきれずやっぱり気になってしまう。
内容は如何にも劇場版という気負ったものではなく何となく普通にアニメシリーズの1話のような雰囲気になっているのは好感がモテる。
CAT'S EYEのキャラクターも登場するが今となってはシティーハンターとCAT'S EYEの作品の境界が曖昧になってしまって、本来どっちの作品のキャラなのかわからなくなってしまっているのも居たりする(笑)
シティーハンターと言えば「もっこり」のギャグが代名詞であるが、この作品でもそのギャグセンスは遺憾なく発揮されていてなかなか笑える。
これだけオリジナルキャストを使TM NETWORKまで担ぎ出して来たと言うことはこの作品のターゲットはやはり初期シティーハンターを知る今の5、60代なのだろう。
1時間半という子供向け作品並の上映時間なんてそういう配慮みたいなもんがあるのだろうか。
途中のミュージックビデオ風の展開はイマドキこんな古臭いのまだやってるんだと呆れてしまった。
サンライズ制作らしくユニコーンガンダムまで唐突に登場するのはいくら何でもやり過ぎだ。
ルパン三世まで出てくるがコレも今やサンライズなのかは知らないがゲストは豪華で内容スカスカってありがちなのでだんだん心配になってきた。
実際、後半尻下がりに面白くなくなってしまってアクビばかりになってすっかり退屈になってしまった。
ネットフリックスの実写版シティーハンターはなかなか面白かったのに、実写より有利なアニメ版が面白くないなんて世の中わからないもんだ。
これからもシティーハンターというコンテンツで儲けたいのなら、まず古臭いオリジナルキャストとはキッパリ決別して新しいシティーハンターを作るくらいの気概がないとこのまま先細りだろう。
期待しただけに余計にガッカリが際立ってしまった劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)だった。